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【サッカー選手の筋トレ】サッカーにおけるスピード

 

どうも、JECです。(http://twitter.com/jecfootball7)

 

今回はサッカーにおけるスピードについてです。サッカーという複雑性の非常に高い競技においてスピードという要素をどう捉えるかについて考えます。

 

よろしくお願いします。

 

サッカーにおけるスピードとは

 

「スピード」と聞いて、一般的に思い浮かぶのは、「足の速さ」などの体系的なものが挙げられますが、サッカーという競技においては、「判断のスピード」や「思考のスピード」がより重要であると考えられます。

 

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「速い選手」といえば、リヴァプールのモハメド・サラー選手やアーセナルのピエール・オバメヤン選手を挙げる人が多数でしょう。しかし、それはあくまで体系的な速さで、サッカー的な速さ全てを兼ね備えた選手かどうかという点では議論の余地があります。つまり、サッカーにおけるスピードを体系的なものに限定しなければ、イニエスタも速い選手になるのです

(勿論、体系的な最大スピードのある選手はオプションとして非常に有効です。)

 

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単に「移動スピード」のみで選手のスピードを決めるべきではありません。サッカーという競技において重要なのは効率的にゴールへ向かうこと。選手自身がゲーム状況を素早く把握しより効果的なポジショニングをする、適切な体の向きを素早く作ることが重要になります。(適切な体の向きを素早く作る能力についてはコーディネーション能力が深く関連します。)

 

 

↓コーディネーション能力についての記事↓

 【サッカー選手の筋トレ】パフォーマンス向上への実践的フィジカルトレーニング② - 脳と身体、フットボールの連動性 byJEC

 

 

最大スピードと最適スピード

 

・体系的な「移動スピード」について考えた時に、スピードは最大スピードと最適スピードに区別して考える必要があります。

  

・最適スピードとは、ゲーム状況に応じた最適速度の事を指します。常に最大スピードでプレーすることよりも、「いつ速さを発揮するか」が重要になります。これは俗にいう「緩急」の考え方に類似しています。クリスティアーノ・ロナウド選手やリオネル・メッシ選手は世界最高の選手ですが、彼らよりも速い最高速度で走る選手は世界中にいます。重要なのは、「いつ最大スピードになるか」という最適スピードの考え方を理解することになります。

 

 

トレーニングメゾットについて

  

最大スピードを高めるトレーニングを重点的に行うチームが多く存在しますが、上記した通り重要なのは体系的なスピードではなく、状況把握や判断のスピードになります。実際の試合はアクションの56%が1〜3秒の短いアクションから成り立ちます。対して最大スピードで行うアクションは試合全体の2%以下で、判断スピードの向上が伴わない単純な体系的トレーニングメゾットはグループ単位で行う際に、非効率的であることがわかります。

 

 

今後のブログ記事でも触れる予定ですが、技術とフィジカルを分けた練習方法は、非効率的です。可能な限り、複雑性の高い練習(=実践的な練習)を行うことをお勧めします。

 

 

まとめ

 

 

サッカーにおけるスピードをどう捉えるかという記事でした。今日の国内サッカーチームではサッカー指導者とフィジカルトレーナーを完全に分けたチームが大半を占めます。しかし、最も実践的なトレーニングとは、技術とフィジカルを内在した複雑性の高いものですから、もしグループ単位の指導をする際はこれらの複雑性について意識したメゾットを実践しましょう。

 

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

 

JEC(http://twitter.com/jecfootball7)