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【サッカー選手の持久力】素走りは意味がない?①

 

どうも、JECです。(http://twitter.com/jecfootball7)

 

今回はサッカーにおける持久力についての記事になります。よろしくお願いします。

 

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はじめに

 

・「サッカーにおける持久力」と、一般的な「体系的持久力」は大きく異なります。

 

・「体系的持久力」について具体的には、以下のようなものが挙げられます。

 

筋細胞のエネルギー保存量の増加

 

ミトコンドリアの数の増加

 

心拍出量と血液量が増加を意味する心筋の肥大

 

休息時 準最大時の心拍数の減少

 

血液量と酸素運搬能力の増加

 

血管の吸上げ能力の向上

 

肺胞の増加によるガス交換の効率向上

 

乳酸の生産、分解の改善

 

・フィジカルコンディションを考慮した際に、上記したものはどれも重要な要素ではあるのですが、あえて今回はそれらの「体系的な持久力」と「サッカーの持久力」が異なった要素から構成されており、実際のゲームにおいてどちらがより重要であるかを考えます。

 

サッカーにおける持久力

 

複雑性が非常に高いサッカーの競技性を考慮した際に、上記した体系的な持久力をそのまま選手の持久力として決定するのは不十分です。

 

スピードの記事でも取り上げたように、適切なタイミングで、如何に最適なアクションをとるかにフォーカスするべきで、コンテキスト(状況背景)と持久力を切り離して考えることはできません。それらのコンテキストを認識する、情報把握能力もまた「サッカーの持久力」の一要素として捉えることができます。

 

↓「サッカーにおけるスピード」の記事↓

【サッカー選手の筋トレ】サッカーにおけるスピード - 脳と身体、フットボールの連動性 byJEC

 

 

また、全ての試合において、常に「疲労」という概念は選手につきまといます。「疲労の伴った状態でプレーの精度を高いレベルで保つこと」もサッカーの持久力として捉えることができます。

 

現段階の国内トレーニングメゾットの問題点

 

国内の多くの部活動・クラブチームでは「素走り」を中心としたトレーニングメゾットで持久力の改善に取り組んでいます。

 

素走りがもたらす多くの問題点のなかでも特筆すべきは、まったくもってサッカーの持久力」を向上させることができない点にあります。(オーバーワークなどの問題については後の記事で触れます)

 

上記したような、

 

・コンテキストの把握能力

 

・疲労が伴った状態でのプレー精度

 

を、すべて放棄した体系的なトレーニングはパフォーマンス向上について効果的ではありません。

 

試合の分析を体系的な部分(運動量など)のみにフォーカスし、それらの要素を抽出し行う還元的な考えのトレーニングメゾットは、実践的なトレーニングと言えるでしょうか。

 

多くの場合、これらの素走りや走り込みはチーム内での選手間の相互作用、システムの機能を過小評価した指導者によって行われます。

 

実際のゲームにおいて、本当に重要な要素は何なのか、フィジカルトレーナーを含む全ての指導者が考え直す必要があります。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

JEC(http://twitter.com/jecfootball7)